自分自身がこれと決めたものづくりを「つづけつづける」ために、何ができるか。「頼まれてもいないものに、自分なりの思いを込める」。作曲、編集、菓子づくり、つくりだすものにどんな価値を込めてものづくりをしているのか。身の回りのつくり手たちから寄せてもらったエッセイ集です。
創作活動の意欲の火を灯し続けるための、一冊。自分なりの活動をいつまでもつづけようとする人、ものづくりの世界に触れていたいすべての人を思い浮かべながら制作した本です。
書き手
菓子屋のな店主 名主川千恵
「時代に置いてかれ、忘れ去られてゆくものを少しでも長くこの世界に留めていたい。味わいたい。自分の作る菓子が、そういう儚いものを人の心に留める小さな鋲になれば、と願う。」
小鳥書房 落合加依子
「本屋と出版社をつづける先にあるかもしれない孤独や別れや悲しさは、本屋と出版社をつづける先にあるかもしれない美しさにはきっとかなわない。カウンターの内側で、変わってゆく谷保の町と、扉の外を行き来するひとたちに視線をおくりながら、本を信じたまま静かに老いてゆけたなら。」
作曲家 高木日向子
「これからも、流れに揺蕩うように身を任せながら、私が思う「作曲家」に向かって、ゆっくり進んで行こうと思う。その過程には、自分でも思いがけない出会いや、きっかけが待っているはずである。」
アフリカドッグス 中須俊治
「お金は大切だし、お金が積み重なって築かれる財務諸表の数字も大切だ。しかしそのお金は、誰かが商品やサービスを買ってくれた証でもある。ぼくらが大切だと感じているお金は、人が動かなければ築き上げることができない。もっといえば、人の気持ちが動かなければ何も始まらない。」
烽火書房 嶋田翔伍
「自分が生み出したい価値とはどういうものなのか、まだまだ手探りの状態ではあるけれど、つづけつづけることを通して、実体験として学んでいる。」
[仕様]
編 嶋田翔伍(烽火書房)
A6判・並製本
80ページ
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